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SERENDIPITY NOTES / 読み物

「当たる」だけでは、足りなかった。

占いを、自分の人生を進める力にするために。

西部林道を進むキャンピングカーの車窓。木々の間に青空がひらけている。
屋久島を、キャンピングカーで一周した日の記録。

「当たっています」

占いをしていて、そう言っていただけるのは、もちろん嬉しいことです。自分でもうまく説明できなかった気持ちや、繰り返してきた行動に言葉が与えられると、ほっとすることがあります。

けれど、私はその先が気になります。自分のことが分かった。今の運の流れも分かった。では、ここから、どうする? 私にとって、占いがいちばん面白くなるのは、そこからです。

吉凶を聞いた、
その先へ

よい運勢を聞けば嬉しいし、注意が必要だと言われれば気になります。私も、そこは同じです。ただ、その言葉で、これからの自分の動きがすべて決まってしまうとしたら、少しもったいない。

「よい年だから、きっとうまくいく」「悪い時期だから、何もしない方がいい」。それだけでは、運勢を聞くたびに、人生の進行方向が変わってしまいます。

本当は、叶えたいことがあったはずです。育てたい仕事や、大切にしたい関係や、これから暮らしてみたい場所が。占いの結果を受け取る時、その自分の願いまで、いったん手放す必要はありません。

たとえば、仕事を広げたいと思っている時に、「今は足元を整える時期」と言われたとします。その言葉を「広げてはいけない」と受け取れば、そこで止まります。でも、提供しているものを見直す、料金を整える、無理なく続けられる仕組みをつくる。そう考えれば、同じ言葉が、仕事を広げるための準備を教えてくれます。

目指すものを確かめた上で、今の状況に合う進み方を考える。私がお伝えしたいのは、そのための占いです。

窓辺の光の中、ノートとペン、湯気の立つカップを置いた机
言葉を受け取り、自分の現実に照らして考える。

解釈する力は、
自分で選ぶ力になる

ここで大切になるのが、解釈する力です。これは、どんな結果も都合よく「大丈夫」に変えてしまうことではありません。気をつけるべきことは、きちんと見る。望んでいた答えと違っても、いったん受け止める。その上で、自分の現実に照らして考える力です。

「変化」と読める時に、今の自分は何を変える必要があるのか。「人との関わり」がテーマなら、誰と、どのような関係を育てたいのか。「休息」が必要なら、何を減らせば、また力を注げるようになるのか。

同じ言葉でも、その人の目標、暮らし、体力、引き受けている役割によって、具体的な意味は変わります。だから、鑑定の言葉だけで話を終えることはできません。その人が今、どこに立っているかを、一緒に見ていく必要があります。

よい結果にも、解釈は必要です。可能性があると分かったなら、その可能性を受け取るために、何を準備するのか。人に会うのか、学ぶのか、今まで温めていたものを外に出すのか。嬉しい言葉を、お守りのように持っているだけでは、せっかくの可能性を使いきれないこともあります。

反対に、厳しい結果が出た時にも、考えられることはあります。予定を詰めすぎていないか。誰かに任せられることはないか。今のやり方を続けるより、規模や順番を変えた方がよいのではないか。解釈が深まるほど、選べる行動が具体的になっていく。私は、その過程を大切にしています。

私自身も、
答えのないところで選んできた

教員を退職する時、私もずいぶん迷いました。教員として働き続ける道には、積み重ねてきた経験も、収入の安心もありました。一方で、学びを続けていた占いの師匠から、スクールの講師として手伝ってほしいと声をかけていただいていました。

どちらを選んだら、その先がどうなるのか。全部分かっていたわけではありません。ずいぶん考えて、私は、面白いと思う方についていこうと決めました。

今振り返ると、教室で培ってきたものは、その後の仕事にもつながっています。どこで分からなくなったのかを見ること。難しいことを、その人に届くところまでほどくこと。相手が自分で考えられるように、伝え方を工夫すること。

仕事は変わっても、私が使っている力には、続いているものがありました。当時、そのつながりがすべて見えていたわけではありません。選んで、動いて、続けてみたから、後から分かることもあったのです。

自分が持っている資質を知ることは、選ぶ時の支えになります。ただ、その資質をどこで、どう生かすかには、まだ余地があります。命式を見て「私はこういう人です」で終わるより、その自分を使って何をしてみようか、と考えたい。私にとって、自分を知る面白さは、そこにあります。

山並みと朝の光を見渡す草原に、一人の後ろ姿が立つ
知ったことを、実際の一歩へつなげていく。

知って終わりではない。足を使う

私は、四柱推命、九星気学、姓名判断、手相、家相などを学んできました。なかでも九星気学には、学んだことを実際の行動へ移す面白さを感じています。流れを読む。時期を読む。方位を見る。そして、自分で動いてみる。

私自身、吉方位を意識して旅に出てきました。阿蘇へ行ったり、憧れていた屋久島へ渡ったり。その旅のことを、noteにも書いています。

ただ、旅先で出会った嬉しいことの一つひとつを、「吉方位だったから」と言い切るつもりはありません。それでも、方位を調べたことが出かけるきっかけになり、出かけた先で人に会い、景色を見て、自分の心が動いた。その経験が、文章や映像になって、また誰かに届いていく。そこには、私が実際に動いたことで生まれたつながりがあります。

運を知ることが、行動のきっかけになる。行動した経験から、また考えることが生まれる。私は、この行き来を面白いと思っています。

旅も、仕事も、すべてが思い通りに運ぶわけではありません。予定を変えることも、うまくいかないこともあります。その時に、すぐ吉凶の答え合わせをするより、何が起きたのか、自分は何を選んだのかを見ておきたい。体験を重ねることで、占いの言葉の受け取り方も、少しずつ育っていくからです。

ゴールを持ちながら、
進み方を選び直す

占いを人生に生かすなら、まず、自分に聞いてみてほしいことがあります。「私は、どうなりたいのだろう」。

立派な目標でなくてもかまいません。自分の仕事で暮らせるようになりたい。大切な人と穏やかに過ごしたい。もっと自由に旅をしたい。その人にとって切実な願いが、出発点になります。

そこが見えてくると、鑑定で聞きたいことも変わってきます。今ある強みを、どう使えばよいのか。目標へ進む上で、どこに無理があるのか。今、力を注ぐなら何からなのか。占いの言葉が、自分の人生に関係のある問いになっていきます。

もちろん、動いているうちに、目標そのものが変わることもあります。好きだと思っていたものが違っていたり、予定になかった仕事に喜びを感じたり。そういう発見も含めて、自分の進む方向を確かめていけばよいのだと思います。

私がAIとホームページや文章をつくってきた過程も、そうでした。最初から完成形を知っていたわけではありません。「これは好き」「これは違う」と伝え、できたものを見て、また考える。やり取りを重ねるうちに、自分が大切にしたいものまで、以前よりはっきりしてきました。

占いを使う時にも、その姿勢を持っていたい。言葉を受け取って、現実に照らし、小さく試してみる。そして、必要なら進み方を選び直す。その積み重ねが、自分の判断を育ててくれるのだと思います。

木々に囲まれた小道の先に青い海と空がひらける景色
自分で選んだ一歩の先に、見えてくる景色がある。

鑑定の言葉が、
その人の力になるように

私のもとへ来てくださる方に、私の答えを待ち続けてほしいとは思っていません。迷った時には、一緒に考えたい。自分では見えにくくなった強みや、繰り返している無理に気づくお手伝いもしたい。そして、鑑定を離れた後の日々にも、その言葉を自分で使えるようになっていただきたいのです。

「あの時の話は、今の私ならこう受け取れる」「今度は、このやり方を試してみよう」。そんなふうに、占いの言葉が、その人自身の思考や行動につながっていく。それは、当たったと喜んでいただくことと同じくらい、私にとって嬉しいことです。

運を知り、迷いを減らし、次の一手を整える。私が「運の設計室」でお届けしたいのは、自分の現在地を確かめ、行きたい方へ進むための羅針盤です。

当たることに、心が動く。読み解くことで、次の一歩が見えてくる。そして、その一歩を、自分で選べるようになる。占いの言葉が、あなた自身の「だから、こうする」に変わるところまで。

YAKUSHIMA MOVING NOTE / 00:22進んだ先に、空がひらける。西部林道(せいぶりんどう)

渓流から森のトンネルを抜け、青空へ。屋久島をキャンピングカーで一周した、22秒の記録。音は再生ボタンを押した時だけ流れます。

松尾純子.
Serendipity|運の設計室